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叶った先にあったもの

  • 執筆者の写真: umagoldexperience
    umagoldexperience
  • 5月6日
  • 読了時間: 3分

更新日:5月6日

 これは、私が新たな出発をするための一歩である。


 私はこれまでのエッセイの中で「夢」という言葉を2度使った。

 1つは寝ている時に見る「夢」だ。(以前のエッセイ「夢の中に)比較的大きなストレスを抱えている時期には、中学の野球部員の頃に戻って、エラーしてしまうという嫌な夢を見るという話をした。このエッセイを書いたのは気がつけば3年も前だったが、最近の悪夢といえば、野球の風景は少なく、大学の単位が取れていない、という冷や汗ものの夢であることが多い。

 2つ目は人生における「夢」だ。(以前のエッセイ「夢の先に)夢というのは「そうなれたらいいなぁ」「叶ったらいいなぁ」と思うぼんやりとした理想のようなもので、「叶えるためにはどうすべきか?」という問いが出てくるものではない。実現したければ「目標」という言葉に置き換えたいと述べた。


 上記を切り取ると、夢という言葉にうるさい人間が浮かび上がってきてしまうのであるが…先日ふとしたきっかけから私の夢の1つが叶った。2つ目の「夢」の方である。

 今年3月、タレントの中川翔子さん(以降:しょこたん)と一緒にお仕事をする機会を頂いた。しょこたんがこれまでの人生を語り、それを聞いた人たちが自分の人生を省みる、そんな数時間の素敵なプログラムである。(プログラム詳細は会社のnote記事を参照)

 このプログラムのコンテンツ開発者として、私を推薦してくれた社内のメンバーをはじめ、関わった優しい心の皆さまに改めて感謝を述べておきたい。


 さて、ここからが本題である。まず「夢」であったことについてだ。

 私が大学2年生だった頃、3年生に上がる前の春休みに、私は自分の人生について考える時間を取った。当時所属していた学生団体の活動の一環としてフィリピンに2ヶ月間滞在し、活動の合間を縫って日々の振り返りやこれからやりたいこと、入りたい企業などをA4のノートに書き殴った。

 自分の人生は、アニメや音楽などのエンターテイメントのおかげで前向きでいられるのだと考え、そういった経験を多くの人に届けられる仕事をやっていきたいと決意した。

その手段の1つとして書いていたのが、「芸能人が自身の想いを語って、聞いたファンが前向きになれるようなサービスを届ける。」といったものだ。そう、まさに今回のプログラムである。新卒の頃、エンターテイメント系企業への就職は叶わなかったが、10年越しに思いもよらない形で叶ったのだ。

 私が新卒で入社した会社では、中高生に向けたキャリア教育事業の1つとして、大学生や大人が自身の人生を語り、互いの人生を省みるようなプログラムを届けていた。また2社目では、少しの間だが芸能事務所や広告代理店の方々と一緒にお仕事をした。3社目にして、これまでの様々な経験が繋がりをみせたのだと思う。


 しかしながら私の心は、充実と呼ばれる感情から幾度か遠いところにあった。おそらく私は「私が届けた」という感覚を必要としていたのである。

 今回のプログラムの発端は、私でなければ会社でもない。人生を語るというプログラムの立ち位置も、その他全体の流れの中の1つである。さらには、しょこたんが自身の経験を伝える本を書かれていたこともあり、既に”言語化を済ませている”感覚があった。私が私らしく彼女のためにしてあげられたことは殆どなかったと思っている。同じジョジョラーとして「魂がひかれあう」存在ではなかったのだろうか。


 夢が叶ったからといって、夢の先にあったものが想定外のものであったからといって、不貞腐れることなく、かといって「叶えるためにはどうすべきか?」と論理立てることもなく、目の前のやってみたいこと1つ1つに取り組んでいく。

 今の私の夢は「友だちになりたい人と友だちになって、語り合うこと」だ。詳細はまた叶った時にでも伝えよう。


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