大人ってもっと単調なものだと私は思っていた。それぞれのシーンで喜怒哀楽はあれど、一度就職をしたら、働いている状態は40年以上も続いていくだろうし、結婚や出産も、学生の頃に経験する恋愛の延長線上にあるもので、劇的に異なるとは思っていなかった。
2018年、私が就職をしてから3年は、世でよく言われている社会になれる期間だとしよう。ただその後も単調になることはなく、2021年にはコロナが世界中で流行り、面白いほどに大人たちは四苦八苦した。当時は自治体と一緒に仕事をしていたこともあり、何を配慮して行動するべきなのか、どうすれば自分たちの実現したいことを通せるのか、一種の政治的なものを学べたと思う。
また時は前後してしまうが、2019年末からは、パートナーとの結婚について、私の両親から反対を受け、今日まで調整ごとが続いてる。詳しい言及はこちらでは避けるが、学生時代の私ではなかなか考えられないほど、親とは正面を切って互いの価値観を擦り合わせる瞬間が多くなった。
そして仕事…もとい人間関係も。今働いている会社のメンバーは、以前も書いたかもしれないが、「隠」か「陽」かでいうと「陽」の人が圧倒的に多い(この二分が不毛な話なのは置いておいて)。皆その場の「ノリ」をしっかり楽しむことができ、学生のように平気でダーツ・ビリヤードで馬鹿騒ぎができ、その後のカラオケオールなんてのもお茶の子さいさいである。この部分だけ切り取ると、私の性格とは離れたものに感じるが、入社から3ヶ月経った今では、それを眺めて楽しむようになったし、5月にチームメンバー16人で行った一泊二日のキャンプにも、全身を浸かって楽しむこともできた。
人間関係において、性格が合わなくとも、仲良くなりたいという意思は大事だと気づいた。大学2年生の頃にフィリピンの企業にインターンをした際、同じくインターンをしていた日本人6,7人や他の国籍の人たちと、私は仲良く過ごすことができなかったことを、今思い出した。喧嘩などをしたわけではなく、上手に近づくことが出来なかった。当時はインターンの内容や、そこで得られる学びが1番大事だと思っていたし、そこを否定する気はさらさらないが、もう一歩踏み出すことは出来たかもしれない。
私は、自分の価値観がガチガチに固まって、頑固になることをなぜかとても恐れている。高校生の頃、「人は25歳になるまでに価値観の殆どが完成される」と聞いて、「柔軟でありたい」と思ったことを覚えている。何が正解で、何が不正解かは、その社会によって、自分が相対する人によって変わる。今この瞬間の自分の価値観を認めつつも、関わる社会や人と互いに正解をつくっていけるような、そんな柔軟な人間であり続けたい。
(2023年11月追記)
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